ウソか誠か
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「それにしても長州が?」
「はい、そういうことだそうです」
楠くんは答える。
「壬生ろ………、浪士組のお侍さん方は、長州に恨まれていると聞いていますからね」
「まぁ、仕方ない思います。
あんだけ長州を斬ってたら、そら恨まれもしますやろ」
楠くんは松輔さんと頷き合って表情を曇らせた。
【壬生狼】という、壬生浪士組を恐れながらも卑下した呼び方に、あたしは大変怒りを感じている。
なぜなら、商家に押し入り、家人を凌辱しつくす長州を取り締まっているのは誰やと思てるねん!
(壬生浪士組のみんなやん!)
新選組は、今で言うところの【テロ対策部隊】みたいな、めっちゃカッコイイグループのはずなのに。
あたしは、杯を掴んで残っていたお酒を喉に流し込んでから言った。
「まあ、でも、もし長州の仕業やったら、かんぺき逆恨みですけどね!」
「逆恨み?………ですか?」
松輔さんの言い方にはあたしに対する非難が含まれていた。
だから、ついあたしも言い方がきつくなる。
「だって、そうでしょ?
そもそも悪いんは、あいつらじゃないですか。
幕府のお偉いさん暗殺したり、商家を襲ったり。
あたしらは、それを取り締まってるだけですし」
「でも、京の人々は長州びいきだと聞いておりますよ?」
松輔さんは、静かに言った。
静かだが、どこか挑戦的でもあるのは、やはり彼が攘夷論者だからだろうか。
(そんなもん───、)
あたしの怒りは頂点に達した。