ただいま
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<1>
「──ただいま」
すでに灯りのともされた屯所の玄関に、そう言って戻ってきたあたしを見て、土方さんはあんぐりと口を開けた。
「何しに戻ってきた」
当然そう言うだろうなと思っていたセリフを、少し間の抜けた調子で吐く。
あたしは「すいません」としか言いようが無かった。
「こいつの家まで行ったのか?」
そう問われて平助くんは、「それが……」と口ごもった。
一くんが、淡々と説明する。
「【四条烏丸に行きたい】と言うので、そこまで行ってはみたのですが、ただ闇雲に歩き回るばかりで、とうとう【帰れない】と言い出す始末──」
「はあっ?」
土方さんは素っ頓狂な声をあげた。
「帰れねぇわけねぇだろう」
「だって、なぁ……」
平助くんが一くんを見る。
「第一、家は車折なんだろう?なんで烏丸なんかに行ったりした。
まるで反対方向じゃねぇか」
語気が強まる。
「ですから、」
正直に本当のことを話してみよう。
そうしない限り、この事態を説明することができないし、今後の身の振り方も考えなくてはいけない。