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「───は、はあ?」
「中には変な人もいはるかもしれんけど、そんなんどこにだって過激な人もいはるし、逆に平和な人もいはるでしょ?」
「だけどよ、京に集まってきてる浪人は、大抵そういう危ねぇ輩なんだって」
「そうなんかなぁ」
才谷さんの顔を思い出してみる。
朗らかな人だったと思う。
テロリストには見えなかった。
(見ず知らずのあたしに団子おごってくれるくらいやし)
だけど、隣家の感じのいいお兄さんが実はテロリストだった、みたいな話も聞いたことがある。
才谷さんも、そのクチだったのだろうか。
「そやけど、なんで土佐とか長州の人らってそういう事ばっかりしはるんです?
なんか、全然理解できひんのやけど」
「俺に聞くなよ、連中の考えることなんざ分かりゃしねぇよ」
「一体何がしたいんです?」
「だから俺に聞くなって」
「攘夷をせぇへんからです」
「じょうい?」
ああ、外国を打ち払うってやつか。
「そんなこと言うたって、もうペリー?か誰かと、条約とか交わしてるんと違うかったっけ?」
あるかないかの薄っぺらな記憶を手繰り寄せてみる。
「へぇ、お前よく知ってるじゃねぇか」
「そやけど、お隣の清国のことご存知ないんどすか?
夷敵に占領されて、自国にいるのに犬みたいに扱われたはるんですよ?」
「それこそ、」あたしは人差し指を立てた。
「条約を反故なんかにしたら、それこそ総攻撃受けて植民地になってしまうで」
確か、日本はそんなことにはならなかったはずだ。