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「ひょっとして、【物欲しそうにしてたら団子をおごってもらえた】って言ってた野郎のことか?」
左之さんが眉をしかめた。
そうだった。土佐の人と交流があるのは良くないことだった。
そう言えば、坂本龍馬は土佐の人だったと思うけど、そんな過激派だったイメージはないけどなぁ───と首をひねった。
「どうしはったんどす?
そない気にならはりますか、才谷はんのことが」
「ううん、そうじゃないんやけど」
楠くんに龍馬のことを聞いたってわかりっこないだろう。
あたしは団子を口に入れた。
帰り際、あたしは店の中でおばちゃんをつかまえた。
「あの、才谷さんが来はったら、【先日は団子をごちそうになってありがとうございました】って言うといてもらえませんか」
「へぇ、承知いたしました。ええと、───」
「のぞみです。山本のぞみ」
「のぞみはんどすな。確かに言付かりました」
おばちゃんは、気安く請け負ってくれた。
「土州の男と関わるなって土方さんから言われてなかったか?」
店から出ると、左之さんが顔をしかめていた。
「言われてるけど、ごちそうになったお礼くらい言付けといてもええでしょ。
こないだは、ろくにお礼もゆえへんまま、土方さんに引きずられて行ってしもたんやから」
「だけどよ………」
「そもそも、」
あたしは歩き出す。
後ろを振り向いて左之さんに言った。
「そもそも、【どこどこ出身の人とは付き合うな】っていう理論おかしくないです?」