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肩を抱かれながら、あたしは後ろを振り返った。
一くんたちは、二人並んで歩いていく。
「一くん怖い顔してどこ行くんやろなあ。なぁ、左之さん」
「うん?」
左之さんは曖昧に微笑む。
「───あ、そうか」
一くんとて男なのだ。
女を買いに行こうと思って出て来たら、あたしと鉢合わせして、それが顔に出てしまったのだろう。
「そ、お前ぇが知らなくていいことだよ」
やっぱりそうなのだ、と納得した。
左之さんは、あたしと楠くんを四条河原町まで連れて来てくれた。
そう言えば、団子の才谷さんに会ってからずいぶんと経ってしまった。
あのあと、あの店に立ち寄る機会もなかった。
せっかく【サイタニにつけちょけ】と言ったのに───と、気を悪くしていなければいいけど。
そう思いながら、それとなく左之さんを例の団子屋に向かうように誘導した。
途中、髪飾りを売るお店などを三人でのぞいていく。
男三人でこんな店を覗くのは変じゃないかと思うけど、左之さんは気にする風もない。
もしかしたら、こういうお店で買った髪飾りを女性にプレゼントするのは慣れているのかもしれないなと思った。
「小十はどれがいいと思う?」
唐突に左之さんに言われて、楠くんは「え、」と予想以上に大きな声を出した。
「なんだよ、びっくりするじゃねぇか」
「す、すみません。ちょっと、簪に見入ってたんで………」
「なんだ、好いた女子でもいるのかぁ?」
「い、いえ、そういう訳ではありませんが、」
「じゃ、どういう訳なんだよ」