1/100のオンナ
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最初にあたしを紹介されたとき【副長のコレ(小指)だから気を付けろ】と左之さんに言われたのを信じているのだろう。
「ああ、ありゃあ方便だよ。隊士に目をつけられると困るからな」
「───ああ、そうだったんですか」
楠くんはホッとしたように、あたしの顔と左之さんの顔を見た。
その楠くん越しに、前川邸から隊士が数人ぞろぞろと出てきたのが目に入った。
彼らは左之さんに気付いて一礼すると、どこか逃げるように坊城通を下って行く。
一瞬、こちらに目配せしたようにも見えたが───。
(───、誰に?)
(左之さん?)
「怖がられてるよ、左之さん」
「幹部はそれでいいんだよ。それより、俺たちゃいいことしに行こうぜ」
すると今度はわざとらしい咳払いが。
「誰なんだ、一々」
後ろを見ると、
「あれ、一くんやん」
一くんは、じろっと睨む。
「一くん、そんな顔しても怖ないし」
一くんと一緒に出てきた隊士さんが、笑いをこらえている。
「どこ行くん?」
「あんたには関係ないだろう」
「あたしらも一緒に行ってもええ?左之さんと楠くんと出かけんねん」
くいと、左之さんに手を引かれて、あたしは振り向いた。
「俺たちゃ、こっちへ行こう」
あたしの肩を抱いて、北の方を向く。