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楠くんと並んで八木さんちの門を出ると、お向かいの前川邸の裏門に左之さんがいた。
「左之さん!」
「おう、悪かったな呼びつけたりして」
「ううん、暇にしてたんで」
「そっか、じゃあ一緒に来こうぜ」
「行きます、行きます!左之さんとやったらどこへでも!!」
あたしは努めて明るくして、左之さんの腕に抱き着いた。
「なんだ、なんだ、えらく積極的じゃねぇか。それじゃあ、出合茶屋にでも行くか?」
「あ、それそれ!」
あたしは、パチンと指を鳴らした。
「なんなんです、【出会い系茶屋】って。
男の人が女の人を引っ掛けたりするとこってことですか?」
左之さんは苦笑を浮かべる。
「なんだ、のぞみは案外初心(うぶ)なんだな」
顎をすくい上げられて、あたしは首をすくめた。
「俺たちみたいな男と女が、いいコトするとこじゃねぇかよ」
左之さんが顔を寄せてくる。
鼻先ですうっと額を撫でられて、思わずぶるっと震えた。
「もう、くすぐったい、左之さぁん」
ごしごしとおでこをこする。
左之さんは、「あはは」と屈託なく笑った。
そっか、ラブホのことか──と納得していると、左之さんの背後で遠慮がちな咳払いが聞こえた。
「何だ、小十、邪魔するなよ」
「───で、でも………」
「でも、なんだ」
「のぞみ殿は、副長の………」