1/100のオンナ
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「いくら平助の腕が立つといっても、多勢に無勢じゃのぞみ君を守り切れるとは限らない。
つまり、ここ以上に安全な場所ってないと思うけどね」
平助くんは渋々といったふうにうなずいた。
「よぅし、じゃあ、俺が土方さんに言ってやるよ!」
「やめとけ、平助」
立ち上がった平助くんの袴の裾を一くんが掴んだ。
「はなせよ、一くん!」
「いいから、今は黙って飯を食え」
「はあぁ?何、一くんはのぞみが追い出されてもいいって訳?」
左之さんも平助くんをなだめる。
「まあ待て、平助。
土方さんは、のぞみを追い出そうなんか思っちゃいねぇって」
「けどさぁ、のぞみはそう言われたんだろう?」
あたしは「うん」とうなずく。
「具体的に何て言われたんだ?」
左之さんが言った。
「【ここを出ろ】って」
「ほらぁ、のぞみを追い出す気じゃないか」
「あたしを追い出して、例の太夫さんを連れ込む気ぃなんです」
平助くんは「えぇ?」という顔で左之さんを見た。
左之さんは、肩を竦めて首を横に振っている。
あたしはお椀をひっつかむと、ずずーっとすすった。
1/100のオンナ<1>/終