1/100のオンナ
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「それはそうと、」
「何だ」
鬱陶しそうに言って、土方さんは漬物をパリパリ噛んだ。
「あの時、部屋に誰かいましたよね?」
土方さんは一瞬動きを止め、またパリパリと音を立てる。
「あの時か………」
「はい、あの時です。確かに、あたしの布団の中に誰かいたんです。
ほんで、なまあった~い息が耳に『はぁ~~っ』ってかかって………」
その時の感触を思い出すと総毛立った。
「うあぁぁ~~~~っ、気色わる!!」
自分の身体を抱いて、ぶるる、と震える。
土方さんは、嫌そうに顔をしかめてあたしを見た。
「誰もいやしねぇよ」
「───、ほな、なんやったんでしょう?」
土方さんはあたしに箸を突き付けた。
「大方、お前ぇが夢でも見たんだろうよ!」
「ちょっと、人にお箸向けんといてください。ほんま、行儀悪いんやから」
「るせぇ、女房みてぇな口きくなって言ってるだろうが」
「そやから、奥さんやったら、こんな優しい言うてませんて!」
土方さんは言い返しもしないで、憮然としたままご飯をかき込んだ。
「そやけど、ほんまに夢やったんでしょうかね。やけにリアルな感触でしたけど」
男の息遣いがすぐそばにあった。
あれが夢だったとは思えない。