眠れぬ夜
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(………何だ?)
何故の侵入なのか、皆目見当が付かない。
(新手の夜這いか?)
土方は苦笑いを浮かべる。
彼女がここで暮らすようになってから早三月が過ぎた。
誰かが言っていた。
拾った子猫に情が移り、手放せなくなる───と。
いつの間にか、【こいつ】は土方の胸の片隅に棲みついてしまっているのかもしれない。
【土方さんも休憩所を持てばいいじゃない】
いつだったかそう言われて無性に腹が立ったのも、今ならその理由が分かる気がする。
自分に一番懐いていると思っていた子猫に【あんたなんかいなくても平気】と、そっぽを向かれた気分になったからだ。
(だが、こうやって俺の部屋に忍んできたということは───)
彼女の方も、やはり土方のことを憎からず想っていて、【休憩所を持てばいいじゃない】というのも悋気の現れだったということか。
(───ふん、)
土方は胸の内で小さく笑った。
まさか、【夜這ってください】というわけではないだろうが───
(ちょっと、からかってやるか……)
土方はニヤリとして、そっと自分の蒲団を抜け出した。