眠れぬ夜
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縁側を誰かが歩いてくる気配を感じて、土方は目を開けた。
(こんな時間に、誰だ)
障子の向こう側に灯りが蠢いている。
この強い光は───。
暗闇を怖がるのぞみは、【すまほ】だか【あいほん】だかいう奇妙な道具で灯りを取る。
(あいつか、)
(何やってやがるんだ、こんな夜中に)
厠なら反対の方向だから、小用ではないはずだ。
(一体何処へ行く………)
息をひそめていると、光は土方の部屋の前で止まった。すぅ、と障子が開く。
(───は?)
その強い光が土方の横顔を照らした。
(舐めてんのか、お前ぇ………)
(用があるんなら、正面切って起こしに来やがれ、馬鹿野郎!)
苛立ちを覚えたが、寝た振りを決め込んで様子を伺うことにした。
ごそごそと尻から部屋に入ってきたのぞみは、何か大きな荷物を腕に抱えている。
ばさっ、と畳に広げたそれは、どうやら蒲団のようだ。
土方は横目で様子を伺い続けている。
「えーと、………」
声に出して言って、枕を手にきょろきょろすると、「よし、」と枕を置いた。
(なにも良くねぇぞ、馬鹿者)
(声に出したら、丸聞こえだろうが)
何が良いよか、彼女は土方の足許に枕を据えると、蒲団をかぶって丸まった。