賽は投げられた
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「いただきます」
ちょっとだけ、かじりつく。
口の中に塩味が広がって、少し食欲がわいた。
「おいひ~い!」
菊ちゃんは「沖田はんもよかったら……」と、もう一つの包みを総司くんに渡している。
「菊ちゃん、めっちゃ美味しい!」
「よかった!のぞみはんのは、塩よけめ(多い目)につけたんどす。
二日酔いのときは、塩からいもんが美味しおすやろ?」
「うん、うん。あたし、菊ちゃんをお嫁さんに欲し~~い」
菊ちゃんは、ふふ、と笑った。
「なんで君がお嫁さんをもらうんだよ。君はお嫁に行く方だろ?」
「だって、あたし、料理嫌いやもん。
そやしな、結婚すんにゃったら、料理人か料理が好きな男の人がええと思てんねん。
それか、八木さんみたいに、お手伝いさん雇たはる大きなお家か」
中から出てきた梅干しが、また酸っぱくて美味しい。
「君みたいな子をお嫁にもらう男が可哀想だよ」
「うるさい」
「ほらね、すごく生意気だろ?」
菊ちゃんは、困ったように眉を下げて笑った。
「ええの、こういう生意気な子が好きって人もいるかもしれんやん」
「いないと思うけど」
返事をするのも面倒なので、あたしは黙々とおにぎりを食べた。
「のぞみーーーー!」
子供たちと遊んでいた五平が走ってくる。