賽は投げられた
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「はあ~~~~~~、なんか気持ちいい~~~!」
久しぶりに味わうこの開放感!
もうあたしを縛っているものは何も無い!!
「ちょっと、解き過ぎじゃない?」
「そやけど、なんか、ちょっとマシになった感じする」
帯を畳んで枕がわりにして、あたしはまた横向けに寝転んだ。
「───たく、」
総司くんのため息が聞こえた。
それからあたしはまた、ウトウトしたようだ。
「お待たせしました!」
息を切らした菊ちゃんの声で目を開けた。
着物の襟を手で押さえながら、身体を起こすと、菊ちゃんが小さく声をあげた。
「のぞみはん、その格好!」
「僕は襲ってないよ」
総司くんがくすくす笑う。
「う~~~~、なんか、帯がしんどいから外してん」
「そうやったんどすか、びっくりしました」
菊ちゃんは、どこかホッとしたように笑った。
それから、「はい、どうぞ」と竹筒を渡してくれる。
栓を抜いて口をつけると、冷たい水が口の中へ流れ込んだ。
「あ~、美味しい!」
「おにぎり、作ってきました。良かったら、どうぞ」
菊ちゃんが竹の皮の包を開いてくれる。
白いおにぎりが2つ、出てきた。
全然食欲はないけど、せっかく作ってきてくれたんだから───と、あたしは一つ手に取った。