家へ帰ろう
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「四条通から帰るんだな?」
【ヘースケ】が訊いた。
「うん。えーと、大宮の方へ曲がってくれる?」
「大宮?」
「うん、」
もう、お芝居もたいがいええやろう、と思う。
「車折って、もっと西って土方さんから聞いてるけど」
「うん、そやけど二日酔いのこともあるし」
「──わかった、それじゃあ」
【ヘースケ】は小さく答えて、おもむろに右に曲がった。
曲がった道はどうやらまだ四条通ではなかったようだ。
どちらかと言えば、田舎道。
普段はバスや電車で動くから、裏道までどうなっているのかは知らない。
(こんな街中でも、ガタガタ道のとこってあったんやな)
アスファルト舗装していない道路を見て少し驚いた。
でも、この裏道を使ってもう少し先で四条に出た方が、車も人通りも少なくて歩きやすいからだろう。
その時、向こう側から歩いてくる人に目が釘づけになった。
(うん?)
髷(まげ)を結った男性だ。
侍というよりも、町人の風情。
(──え、町人の仮装のお巡りさんもいはんの?)
(どうせやったら【岡っ引き】とかになったらええのに)
あたしは思わず、きれいに剃られた男性の頭頂部を凝視してしまった。