賽は投げられた
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「だが、断じて言うが、あんたには指一本触れていない!」
「脚が見えただけ?」
あたしは、袴の裾をつかんで、ぐいっと上まで持ち上げた。
ちょっとハイレグ気味に。
「こんな感じ?」
「────なっっ、」
一くんは、視線をそらせて絶句した。
「なんや脚か。あーびっくりした」
「───な、【なんや】とはなんだ!びっくりしたのは俺の方だ!!」
「あー、めっちゃ気持ち悪い」
(水飲みたい………)
「なあ、みんなは?」
「………え、み、【みんな】とは?」
「【みんな】いうたら、みんなやんもう!
平ちゃんとか、総司くんとかどうしたん?」
「───あ、ああ、
総司なら、芹沢さんにつかまり屯所に帰った。
なんでも、屯所で飲み直そうとかいうことになり…………」
あたしは、シラケた気分で一くんを見た。
「ふうん、そういうこと?」
一くんは、ウソが下手くそだ。
きっと総司くんも平ちゃんも、女の子とよろしくなったに違いない。
「───で、一くんがワリを食うたわけ」
「───は?」
「あたしを押し付けられたんやろ、みんなに」
「押し付けられてなどいない」
「はいはい、無理せんでええて。ごめんな、【ええこと】出来ひんかって」
「【ええこと】などに興味はない」
一くんは、変なイントネーションで【ええこと】といい、
「いや、あんたとは【ええこと】したくないという意味ではない」
訳の分からん言い訳をした。