賽は投げられた
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ちらと一くんを見る。
彼はあいかわらず視線をそらせていた。
「あちゃーーーーーーー、」
あたしは額に手をあてた。
まあでも、一くんで良かったかもしれない。
(平ちゃんやったら、完璧に一発イかれてるやろ………)
(平ちゃんからかうんも、ええ加減にしとかんと、あかんな………)
「ごめんな、ほんま。見たないもん見てしもたなぁ」
何か知らんが、あたしが謝る事態になった。
「べ、別にあんたが謝ることはない!」
「そやけど、」
「あれは、偶然だったのだ。だからあんたは悪くない。悪いのは、この俺だ」
(────?)
偶然、あたしと同じ部屋に寝ることになり、うっかりヤってしまったということか。
「ヤッたん、一くん………?」
信じられへん、という目であたしは一くんを見た。
「や、【やった】とか女子が口にするな」
「ほんで、どうなん、したん?」
「だから、あんたには指一本触れてはおらぬ」
「ほな、なにをそんなドギマギしてるん?」
耐えられなくなったのか、一くんは「かくなる上は……」とつぶやいた。
「───つ、つまり、こうだ。
広間で酔いつぶれてしまったあんたを俺がここまで運んできた」
「ほんで?」
「………ほ、ほんで、………あんたを蒲団に下ろしたとき、偶然に袴が捲れあがってしまい………」
「───ハカマ?」
「そ、それで、脚が丸見えに───」
一くんは沸騰したみたいになって、黙り込んでしまった。