賽は投げられた
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「──え、あ、うん。気持ち悪いおっさんやったから」
あはは、と笑う。
「──あ、そやから、足抜けしはったんどすか?」
気が動転しているのか、楠くんは京ことばで言って心配そうにあたしの顔を覗き込んだ。
「うん、まあそんなとこ。
今は、ここで良うしてもうてるから大丈夫。
そんなことより、写真とろ?」
「しゃしん?」
「うん、何ていうんやったかなぁ?フォトグラフ?」
そうそう、団子の才谷さんがなんか【photograph】に似た発音の名前を言っていたが忘れてしまった。
まずは美男の三人を撮る。
「はい、チーズ!」
それぞれの頭の上に「?」と浮かんでいるのが目に見えるようで面白い。
「【チーズ】て言うたら笑ろてや」
三人は戸惑ったようにお互いに顔を見合わせた。
「笑うんですか?」
「そう、こんな感じ」
あたしはニッカと笑って見せる。
「ほな、もう一回なぁ~。はい、チーズ!」
三人はちょっと引き攣った笑みを浮かべてiPhoneに収まった。
「ちいず、って何なんです?」
山野さんが訊いてきた。
「えーっと食べ物、かな。
異国の食べ物で、初めて食べるときはニオイが気になるかもしれんけど、美味しいですよ」