賽は投げられた
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「馬詰は、屯所に留守居役として残っているようで──」
集まったのは、山野、馬越、楠くんの三人。
そもそも佐々木はすでにいないのだから、四人中三人をはべらせられたら大満足といえよう。
山野さんは24才、馬越くんは楠くんよりさらに年下で16才。
三人とも、美男五人衆に名を連ねるだけあってにやけてしまうほどの美男である。
どちらかと言えば中性的な顔立ちで、なるほど、同じ男前でも左之さんのような男っぽい整った顔や、平助くんみたいにキリッとした感じの美少年顔では【美男五人衆】には入れないかもしれない。
(それとも、幹部をそんなものに入れてしまうのははばかられるということかな……)
土方さんから禁じられてはいるが、せっかくの機会と袂からiPhoneを取り出した。
三人とも、目を丸くしてスマホを見ている。
「それ、何です?」
楠くんが訊いた。
「異国の品さ」
左之さんが説明した。
「大きな声じゃ言えねぇけど、のぞみは郭から足抜けしてきてるんだ」
三人がはっと息をのんで、気の毒そうな目であたしを見た。
あたしは曖昧に笑って、「あはは、」と誤魔化す。
「その品は上客からの贈り物だよ」
「こんなところに来て大丈夫なんですか?
──その、ばれたりしたら……」
楠くんが眉を寄せて声を落とす。
「うん、大丈夫、大丈夫。ここは、なんともないから」
「そうなんですか、……。
そやけど、そんな珍しいもんくれはるお人がついてはったんやったら……、身請けしてもらえへんかったんですか?」