賽は投げられた
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芹沢さんが立ち上がって、よく響く低音の声で朗々と挨拶を述べ始めた。
芹沢さんは先日の出陣がよっぽど感無量だったのか、抑揚をつけてしゃべっているのが芝居っぽくて面白い。
話に飽きてきて、首を伸ばして見ると、すでに土方さんの隣には綺麗なおねぇさんが座っていた。
(あの人、前もいた人やったかな……?)
こうして客観的に見てみると、土方さんて現代でも通用するような男前だし、なるほど綺麗な女性と並んでいると芸能人のカップルのようでもある。
(本質はムカつくオッサンやけどな)
きっと女の人の前では猫でも被っているんだろう。
(ちゅうか、どんな顔して女の人といちゃついてんにゃろ)
ちらっと前を見ても、今は真面目な顔をして座っているだけだ。
(何すましてんねん、アホか)
そんなことを思いながら、手近に置いてあったお銚子から自分の盃にお酒を注いで、一息に喉に流し込んだ。
(ほんま、ムカつく)
「のぞみ殿!」
声を掛けられてはっとすると、楠くんの笑顔が目の前にあった。
「お疲れですか?」
「ううん、疲れてへんよ」
どうやら、手酌で飲みながら、土方さんを睨みつけたいたようだ。
顔を上げると、楠くんの後ろに二人の隊士が控えていた。