Happy Birthday!
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「飲みに行きますけど、土方さんはどうします?」
嬉しいことでもあったように沖田が振り向いた。
一歩外に足を踏み出せば、祇園の町は相変わらずしっとりとしたたたずまいを呈している。
「馬鹿野郎、誰かが報告に戻らなきゃなるめぇ」
「あーあ、こんなとき、デンワがあればなぁ」
意外な言葉が沖田から出た。
「なんだ、その【でんわ】ってぇのは」
原田が訊いている。
「道具だよ、どんなに遠く離れていても、会話ができる便利な道具さ」
永倉が声を立てて笑う。
「バーカ、そんなものがありゃあ苦労しねぇよ」
頭を指で押されて、沖田は「あはは、」と笑った。
「で、土方さんはどうするんだ?」
永倉が再度訊いてきた。
「俺は戻る、四人で行ってこい」
「そっか?じゃ、お言葉に甘えて言ってくるぜぃ」
「ああ、」と土方は苦笑した。
それに──と、土方は思う。
(俺ァ、今夜ばかりは朝帰りできねぇんだよ)
【あさって誕生日なんですけど、なんか甘いもんとか食べに連れて行って欲しいなぁ】
「フン、」と上機嫌に笑って両腕を袖に突っ込むと、土方は壬生に向けて歩き出した。
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