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「──あ、すでに持ったはるとか?
朝帰りとちごて、通勤でしたかもしかして」
【休憩所】と言えば聞こえはいい(?)が、要は妾宅である。
近藤さんなんか、さっさと【休憩所】を作り、毎朝そこからここにせっせと通勤している。
屯所で寝起きした方が断然楽なのに、まったくご苦労なことだ。
(たしか、江戸に奥さんと子供さんがいはったはずやけど……)
気持ち悪──と、あたしは身震いした。
「じゃあ何か、お前ぇは俺に出て行って欲しいってことか」
「あっはは、ほんなら、ここのお部屋あたしがもろ(もらっ)てもええです?
ここの方が広いし、日当たりもええんで」
「そう言うんなら、意地でも出て行ってやらねぇ。
誰がお前ぇなんかにこの部屋をくれてやるもんか、馬鹿」
時々、子供みたいに言い返してくるところが面白い。
あたしは調子に乗って続けた。
「なぁんや、残念。
いっぱい恋文くれはる人あるんやし、誰か身請けしたげたらええやないですか。
ようけお給料もうたはるんでしょ?」
そう言ったとたん、「そういや、」と土方さんの声がワントーン低くなった。
「そういや、この間、故郷から面妖な手紙(ふみ)を受け取ってな」
「はい、」
「【遊女からの恋文を故郷に送り付けて自慢するなんざどうかしてる、役目を果たす気がねぇんならとっとと帰ぇってこい】──ってなことが書かれてあったんだが、ありゃあ一体ぇどういう意味なんだろうな」
恋文を自慢?──すっかり忘れていました。
そう言えば、いつだったか総司くんと結託して、遊女からの恋文をまとめて土方さんの故郷に送り付けたことがあったっけ……。
「……へ、へぇ、どういう意味なんでしょうねぇ」
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