Move Out!
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スエちゃんたちが忙しくなってきたので、あたしは一旦部屋へ引き上げることにした。
総司くんから預かった櫛は、あたしのバッグの中に入れてある。
ごくり、と唾を飲み込んだ。
【ほんまは想うお人にあげたいやつなんとちゃうんどすか?】
(開けてみたい……)
「──いや、あかん、あかん!」
きっと包みを開けたら、お姉さん宛ではなく、菊ちゃんに渡すようにとの手紙なりメモなりが入っているのだろう。
(ちょっとだけ、どんな櫛なんか見てみたい)
「……いや、あかん、あかん」
この時代、セロテープは無い。
きちんと包み直せば、バレないはず。
「いや、あかんあかん!」
ちらっと横目で見ると、バッグから紙の包みが少しだけはみ出していた。
「ごめん、ちょっとだけ!!」
あたしはバッグから取り出して、そっと包みを解こうとした。
「────、」
それは、開けたらバレるように、きちんと糊付けされていた──【ご飯粒】で。
Move out!<3>/終