家へ帰ろう
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見渡すと、夕べはなかった顔が【近藤さん】の他に一人いた。
【山南(さんなん)さん】という人だ。
なんで音読みなのか、という疑問はあるが敢えて訊かないでおこう。
(話、長なったらめんどくさいしな……)
彼は困ったような呆れたような笑みであたしに頭を下げた。
(パンツ丸出しやったん、見たんかな)
あたしも、バツの悪い笑みを浮かべて会釈した。
昨晩、調子にのってお酒を飲みすぎたせいか、少し頭が重い。
朝食は、味噌汁、漬物、干物の焼き魚。
どこから現れたのか、昨夜は見かけなかった中年の女性が給仕をしている。
(男ばっかりの怖いグループかと思たけど、)
(なんや、ちゃんと女性のメンバーもいはるんや!)
あたしは、少しほっとした。
それにしても、せっかく出された朝食を残すのは申し訳ないと思うけれど、全部は食べられそうにない。
「どうした、二日酔いか?」
【ヘースケ】が訊く。
「すいません、ちょっと食欲がなくて……」
「だったら、俺がもらってやろう」
【新八っつぁん】がすかさず手を伸ばしてくる。
「あー、新八っつぁん!ずるいぞ!」
【ヘースケ】の制止を腕力で押しのけて、【新八っつぁん】はあたしのお膳へと太い腕を伸ばしてきて焼き魚を箸で摘んでいった。
あたしは、味噌汁をずるずるとすすった。
「よかったら、他は全部食べてください」
「よしきた!」
今度は【ヘースケ】が、茶碗を取り上げた。
「大丈夫なのかい?こんな調子で、家まで帰れるのかね……」
【源さん】が心配そうにあたしを見る。
「たぶん、」
──どうしても辛かったら、タクシーを拾おう。