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「ほんなら、今回は誰と留守番してたらええんです?」
「ほれらんらが、」
口にご飯を詰め込んでいる。
「お里が知れますよ、そんな行儀悪いことしてたら」
ずずー、と味噌汁でご飯を流し込んで、可笑しそうに言う。
「別に百姓の倅だってことは隠しちゃいねぇさ」
「減らず口」
ふう、と息を吐き出すと土方さんは真顔に戻して箸を置いた。
「それなんだが、今回は誰も留守番に残らねぇ」
「そうなんですか……?」
何か、ひやりとしたものが背中を這い上がる。
「お前ぇのことは、八木さんに頼んでおいた」
その時、縁側に面した庭に誰かが駆け込んできた。
「土方先生の具足をお持ちいたしました」
きびきびとした口調で言った若い隊士に怒号が飛んだ。
「馬鹿野郎、誰がここに持ち込めと言った!」
あたしは、びくっとして庭に控えている隊士を見る。
「──は、」と言ったきり黙っている。
きっと誰かに持っていけと言われてきたんだろう。
「ここには持ち込むな、前川邸に置いておいてくれ」
少し穏やかな口調で言い直す。
隊士は、「はは、」とさらに頭を低くして、慌てて戻って行った。