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「──、お待たせしました」
お膳を置くと、「おう、」と言って、くるりと身体ごとこちらを向く。
いつもはお膳を置いて、すぐに退散するのだけど、あたしは土方さんの正面にすとんと座った。
「──な、なんでぇ……」
「ちょっと、話があるんですけど、」
「おう、丁度良かった。俺もお前ぇに話があったんだ」
お互い顔を睨み合ったまま、沈黙が流れた。
「なんだ、お前ぇから言いな」
あたしは少し考えて、
「土方さんから言うてください」
「なんでぇ、気持ち悪りぃな。
どうした、また団子でも食いたくなったか」
あたしは、むすっとして土方さんを睨みつける。
「じゃあ何なんだ」
「ほな、訊きますけど」
「──お、おう、」
気圧されたように、土方さんは顔を強張らせた。
「出陣、てなんなんです?」
「──ああ、」
土方さんは、「なんだ、知ってるのか」とでも言うように間抜けな顔をした。
「俺もそれをお前ぇに言っておこうと思ってたんだ」
あたしは、眉を寄せて土方さんを見た。
「明日、ちょいと皆で出ることになった」
「まるで、いつぞやみたいにみんな揃って島原へでも行くみたいに言わはりますね」
「まあ、似たようなもんだろ」
土方さんは箸をつかむと、味噌汁をずずーっとすすった。