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お膳を持って歩いていると、左之さんや新八さんがそわそわと立ち歩いているのに出くわした。
さっきまで左之さんたちの部屋にいた平助くんと一くんの姿も見えない。
(どうしたんやろ、)
忙しそうなときに声をかけても、怒鳴られるだけだということをすでに学習している。
あたしは二人を横目に見ながら通り過ぎて、土方さんの部屋に向かった。
途中、平助くんと一くんの部屋の前を通ると、
「──わ、びっくりしたぁ!」
二人とも抜き身の刀を持っていたのでギョッとした。
「ああ、──わりぃ、わりぃ」
平助くんは言って、刀を鞘に納める。
「どうしたん、なんかあったん」
「いや、まだ何もない」
一くんがそう言って、「一くん!」と平助くんにたしなめられた。
「なんなん(何なの)、【まだない】って」
平助くんは縁側に顔を出して、きょろきょろとあたりを見回すと、あたしの肩を抱いて部屋へ引き入れ障子を閉めた。
「まだ、内緒なんだけどさ」
(ここでも【内緒】の話かいな……)
「なんなん、討ち入りでもあるん?」
そう言うと、
「あれ、知ってんだ。土方さんから聞いた?」
少し驚いたように、そう返ってきた。
今度はあたしが驚く番だ。