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土方さんだった。
「──ああ、土方さん。どうしはったんです?」
「なんか食い物残ってるか?」
「今更言うても遅いです」
怖い顔を作ったあたしの横から、リクちゃんが「へえ、ただいま!」と愛想の良い声をあげた。
「なんだ、あるんじゃねぇか」
あたしは土方さんを無視して、リクちゃんに言った。
「もう、こんなおっさん、お灸すえたらな。
【欲しい】言うたら、なんでも手に入る思てるんやから」
「誰がおっさんだ。さっさと用意して持って来い」
偉そうに言って去って行った。
その姿が見えなくなってから、あたしはくすっと笑う。
すると、スエちゃんが肘で小突いてきた。
「土方はんと、えろう仲よろしいんどすなぁ」
「まあ、毎日顔突き合わせてたら仲良くもなるやろ」
リクちゃんは、にやにやしながら「はい、できましたえ」とお膳をあたしに押し付けた。
「──あ、お銚子つけます?」
「いらんいらん、偉そうなわりに下戸やねん。笑うやろ」
「もう、のぞみはん、おのろけも大概にしとくれやすぅ」
「ほんま、最近やっと涼しなった思てたのに。
なんやまた、えらい暑なってきたわ」
ふたりは顔を見合わせて、くすくす笑った。
「はいはい、」
あたしは言って、台所を出た。