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「大きい声では言えへんけど、佐々木はんとあぐりはん、亡くならはったんや」
声をひそめてリクちゃんが言うと、スエちゃんは手を口にあてて息をのんだ。
あたしも、目を見開いてリクちゃんを見た。
「……なんで?」
口を手で覆ったまま、スエちゃんは小声で訊く。
リクちゃんは、きょろきょろと周りを確かめてから、一層声を低くして言った。
「殺されはったみたい」
「ええええっ!?」
「のぞみはんっ!!」
二人に口をふさがれて、あたしはきょろきょろと目だけを動かした。
「あんた、なんでそんなこと知ってるん」
スエちゃんに言われて、リクちゃんは「えへ」と肩を竦めた。
「ある隊士はんから、【内緒やで】て教えてもうてん」
まあ、そういう口止めは大抵の場合、女の子には効果がない。
それに、きっとその【ある隊士はん】はリクちゃんとちょっといい仲なんだろう。
五平の言葉がふっと思い出された。
【若い兄ちゃんがうちの離れを借りに来るんや】
(はぁ~、なんや、江戸時代って結構性に奔放な時代やってんな……)
ぼんやりとそんなことを思っていると、リクちゃんがあたしを小突いた。
「のぞみはん、」
そう言って、あたしに目配せする。
「へ?」
「来たはりますえ、ほら」
ちら、と目を動かした方を見ると──