家へ帰ろう
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「お、おう……!」
脱ぎ捨てられている着物をひっ掴んだ【ゴリラ】が【土方さん】に投げてよこす。
連携プレーで着物を手にした【土方さん】は、それをあたしの身体に巻き付けた。
そのまま肩を抱いて、他のメンバーから隠すようにして部屋から連れ出す。
そういえば、昨夜会ったときも、慌てたように自分の羽織を掛けてくれたっけ──。
昨夜酔いつぶれたあたしに、乱暴をはたらいた形跡はない。
【とって食おう】というつもりは、少なくともないのかもしれない。
「ほら、あそこだ」
言われて、あたしは腕をすり抜けた。
「あ、こら、待て!」
「着物、持っといてください!」
飛び込んだ個室は、古いキャンプ場を思わせる典型的な汲み取り式のボットン便所。
だが、贅沢は言っていられない。
息を止めてなんとか事なきを得た。
「ふぅーー」
用をたして出てくると、着物を広げた【土方さん】が怒った顔つきで待ち構えていた。
「すみません……」
小さく言って、袖に腕を通す。
羽織っただけで歩き出そうとすると、
「馬鹿野郎、丸見えじゃねえか!」
【土方さん】が少し乱暴にきっちりと襟を合わせる。
「すみません……」
【丸見え】と言うが、中にワンピースを着ているので、実際は何も見えてはいないのだが──。