お相撲さんがやってきた!
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「なるほど、それを聞いた芹沢たちが──」
「【そんなんやったら、俺らにも出したれや】てなったわけか!」
あたしは、ぽんと膝を打った。
一くんはあたしに割り込まれて、「ぅぅ、……それだ」と静かに言った。
「だが、幸か不幸か主人の庄兵衛が留守にしてたらしい。
そう答えた店の者に激怒した芹沢が、新見、野口、平山、平間を呼び集めて、深夜大和屋に押し掛けた」
「ほんで、火ぃつけてしもたん……」
「ああ、大砲撃ち掛けて、蔵から家財道具、商売道具まで、全部燃やしちまった」
「ええーーー、……」
あたしの目には、先日角屋で大暴れした芹沢さんの姿が甦った。
「火消ばかりか、所司代、町奉行所の与力、同心たちも駆けつけたが、銃を向けて火を消すことを許さなかったってぇ話だ」
「ひっどーーーーー、……」
「しかし、こりゃあ一大事だ」
島田さんが口を開いた。
だろ、と新八さんが続ける。
「そんな傍若無人な振る舞いをされては、京都守護職たる松平肥後守さまも面目丸つぶれだろう。
俺たちをただで置くわけがない」
「えーーー、ヤバイやぁん……」
「平助もしばらく試衛館の客分だったから知ってるだろう。
近藤さんが四代目宗家をつとめる天然理心流という流派は、江戸でこそあまり知られちゃいねぇが多摩方面では人気があってな。
近藤さんや土方さん、総司らはかわるがわる日野宿や八王子へ出稽古に行っては日銭を稼いでいたものだ。
たまに府中宿の六所宮の広場あたりで一門による野試合を披露し、大きく稼ぐこともあったらしいから、今度の礼相撲にしても手慣れた設営ぶりでせっせとアガリを増やそうとしているってわけだ」