お相撲さんがやってきた!
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結局、あたしたちが一杯のお椀をふうふう言って食べる間に、島田さんはぺろりと二杯食べた。
あたしが来た時には、すでにお椀を持っていたので、合計三杯食べたことになる。
ぜんざい屋を後にしたあたしたちは、かたまって進み境内へ入った。
島田さんが先頭に立って露払いをしてくれるので、あたしたち三人はそのあとを一列になってついていくだけで、楽に前へ進んでいける。
「おお、土俵がしつらえられていますよ!」
背の高い島田さんは、群衆の向こう側を見てそう教えてくれるが、あたしには人の頭しか見えない。
「行きましょう、力士たちがぶつかり稽古をしているのを見ることができそうです」
あたしたちは、島田さんの先導で本堂の前までやってきた。
土俵の周りにはムシロが敷かれ、そこにはすでにたくさんの見物客が胡坐をかいている。
土俵では、若い力士たちが身体をぶつけ合っていた。
まだ稽古なので、どちらかがぶつかっては、ぶつかられた方はずるずると土俵際まで押されていく。
「おー、すごーい!!」
目を見張っていると、
「よう、リキさん!」
背後から新八さんの声がした。
どうやら、島田さんのことを【リキさん】と呼んでいるらしい。
「よう、のぞみちゃん」
新八さんは、あたしの後ろから肩越しに、島田さんに言う。
「今、若い衆に稽古をつけてやっているのは、いつぞやリキさんにぶん投げられた相撲取りじゃねぇか。
どうだい、リキさんもちょいと飛び入りして、あやつに一手教えてやっては」