Missing Without A Trace
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*
昨夜のこと──
梅にのぞみのことを任せた後、自室に戻った土方は大きく息をついた。
(たく、驚かせやがって……)
(土州の男は関係なかったのか……?)
畳の上に散らばった紙に目を落とし、自嘲するように笑む。
(俺としたことが、あんな小娘に振り回されるとは……)
片付けようとして、破り損ねた一枚をふと手に取ってみると、
【エロおやじ おしろひ臭いと指摘され】
土方にそっくりな筆跡で書いてある。
(なんだ、こりゃあ……)
(あいつがひねったのかぁ?)
土方は思わずぷっと噴き出した。
(ひでぇなこりゃ、)
そう思うも、一度浮かべた笑みは消えないままだ。
(第一、発句のいろはってもんがなってねぇ)
土方は、くすくす笑った。
(白粉くせぇと指摘されてる【おやじ】なんだから、源之亟さんのことだなきっと)
(島原で遊んで帰って、おマサさんに嫌味言われたな)
(あいつもよく見てやがる)
(しかし、この【エロ】ってぇのが分からねぇな)
くすくす笑いながら、土方は紙切れを集めてくず入れに突っ込んだ。
幸い破れずに残っているこの一枚は丁寧に畳んだ。
懐をごそごそして愛用の句帳を取り出す。
そっとそれを挟み込んだ。
*