Missing Without A Trace
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「いつまで待たせる気だ」
「──え?」
「肩を揉んでくれるんじゃねぇのか」
「──あ、はいはい」
「馬鹿野郎、返事は一回でいい」
その【馬鹿野郎】で、少し気が楽になって、あたしは土方さんの後ろに立ち肩に手をのせた。
(よかった……)
胸の中でほっと安堵の息をはいたとき、
「──すまん、」
何のための【すまん】なのか意味が分からず、
(返事のタイミングが悪かったことか……?)
あたしは無言のままに肩を揉んだ。
「気付いてやれなくて……」
(──え、?)
具合が悪くなってたことに気付かなかったということだろうか。
それとも芹沢の部屋にいたことに気付かなくてということか。
「……いえいえ、別に何でもなかったですし。
それに、あんなとこで寝てたあたしが全面的に悪いんで……」
すると意外な一言が返ってきた。
「逃げたのかと思ったんだ」
「──、なんで逃げるんです?第一どこへ?」
ここを逃げ出して、どこへ駆け込むと思ったのだろう。
「お前ぇが間者じゃねぇかと疑った」
「──ああ、……そうなんですか?」
(そうか、疑われてたんや……)
「こないだ、土佐の人としゃべってたしですか?」
土方さんは答えない。
確かに、【間者】ならば、迷子になったふりをして【仲間】と接触するかもしれない。
(そやけど、団子屋で……?)
(えらい間抜けなスパイやなぁ)