スパイ大作戦
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(──ああ、なるほど)
縁側を歩いてきた近藤さんから見れば、背中を向けて立っている土方さんの足元に膝立ちしてゴソゴソしているあたしは、なんかいやらしいことをしているように見えたんだろう。
そう言えば、この間も近藤さんはあたしと土方さんのことを恋仲にあるように言ってたっけ。
(ちょっと、からかってやろう……)
「すいません、今度からはちゃんと障子閉めてからやりますんで」
あたしはペロッと舌を出した。
「──は、はぁっ?!」
土方さんが焦ったような声を出す。
近藤さんは、「やっぱりな」という風ににやりと笑ったかと思うと、帯に挟んでいた扇子を取り出してわざとらしくパタパタと扇いだ。
「おー、あついあつい!いやはや、参った参った」
「ちょ、──おい!近藤さん!!」
近藤さんを追って部屋を出て行こうとする土方さんの袴をむんずと掴んだ。
「ちゃんと拭いとかんと、シミ残りますよ?」
「──お前ぇ、どういうつもりだ」
土方さんは、地獄の底から出してるような声で凄む。
あっはは、とあたしは笑った。
「面白いやないですか、近藤さんって、ほんまからかい甲斐がありますよね」
「あはは、じゃねぇだろう──ったく」
土方さんは湯のみを掴むと、良く冷えたお茶をごくりと飲んだ。
スパイ大作戦/終