スパイ大作戦
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すでに股立ちは取ってある。
「五平、行くでぇ?」
「お……、ずるいで平助」
「はーっはっはっ!
俺たちは、なんてったって、【そういう間柄】だからなあ」
平助くんが不敵な笑みを浮かべた。
やばい、という顔の五平目掛けて、あたしは駆け出した。
「ほら、つかまえんでえ!!」
真後ろに迫ったあたしを、ひょいと避けて、五平は右へと進路変更した。
「逃がすか!」
「のぞみ、行けえっ!!」
平助くんの激が飛ぶ。
あたしも直ぐに方向転換。ぐん、とスピードを上げた。
「つかまえた!」
のぞみは五平の背中を、どん、と叩く。
「くっそー!」
五平が地団駄を踏んだ。
「なんで、そんな速いねん!」
「ふぁっふぁ、ふぁ、ふぁっ!」
笑っているのぞみに藤堂が駆け寄ると、彼女は両手を広げて藤堂に抱きついた。
菊は、思わず笑みを漏らした。
美男の藤堂に、美女ののぞみはお似合いだ。
「お二人は、ほんま仲がええんどすなぁ」
そう言って沖田を見上げると、彼はまるで睨みつけるように二人を見ていた。
沖田という涼やかな青年には、屯所内で行われていた淫らな行為は許しがたいことなのかもしれない。
そういう些細なことも、菊にとっては好ましく思われる。
菊はもう一度、境内に目を向けた。
のぞみが藤堂の背中に飛び乗っていた。
スパイ大作戦<3>/終