スパイ大作戦
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ははは、と笑いながら近藤が土方の部屋へと入って来た。
「あの娘が来てから屯所が明るくていいなぁ」
土方は「はぁ……」と、溜息を落とす。
確かに明るくていい。
京生まれ京育ちという割に、【京女】の粘るような感じがなく、どちらかと言えば江戸の女のようにさっぱりとした性格は好感が持てる。
しかし、どこか振り回されているような、軽くあしらわれているような気がしてならない。
(こんなんで、いいのかよ……)
近藤はどこか苦笑いしている。
「しかし……、」
「しかし、なんなんだ?」
「トシがああいう娘が好きだったとはな」
またその話かと、土方は眉尻を下げる。
「もっと艶のある女子が好みだったろう?」
「だから、そんなんじゃねぇって」
苦笑いで土方が答えると、
「そう照れずともいいだろう。
のぞみ君も、器量良しには違いない。
ただ、今までの女子とは少し違うなと思っただけだ」
土方は話を変えようと、例の話を切り出した。
「──そうだ、丁度いい。
耳に入れときたいことがあるんだ、カッちゃん」
京に上ってから、土方は近藤のことを【近藤さん】と改まった呼び方をするようになった。
このように【カッちゃん】と呼ぶのは、おそらく話の内容が【身内】のこと──つまり、土方自身か沖田、あるいは井上の事であるからなのだ。
「なんだ、のぞみ君と所帯でも持ちたくなったか?」
「俺のことじゃねぇ、総司のことだ」
近藤は表情を引き締めた。
「どうした、何か問題か」
「いやなに、問題ってぇ程のことでもねぇが、どうやら女が出来たらしい」