新たなるお役目
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「ねーちゃん、ずるいー!」
「ずるない!これも作戦や!!」
「きゃーーーー」
「はい、つかまえた」
十歳くらいの女の子の腕にタッチした。
「いやー、捕まってしもた!」
くねくね、と身体をくねらせたかと思うと、
「いくでぇー!」
そう言って、年少者に向かって駆けていく。
しばらく、小さい子たちの間で【鬼】になったり、つかまえたりが続く。
五平は暇をもてあそぶように、ぶらぶらしていた。
それに気づいて、あたしはその小さい鬼に手を出した。
「タッチして」
「へ?」
「あたしの手ぇ叩いて」
「ええのん?」
あたしの笑顔を見て、その子は安心したように手を打ち付けた。
「おねえちゃんが鬼ーーー!」
「きゃーーー」
蜘蛛の子を散らしたように、みんな駆けだす。
あたしは五平目がけて走った。
「──え、オレ?」
自分の鼻を指さして、五平はにやりと笑う。
「逃がさへんでーー!」
追いかけだすと、五平はさすがに結構速い。
あたしは、下駄を脱ぎ捨て、袴の裾をつまみ上げて全速力で追いかけた。
お堂を回り、木立ちの中を駆け抜け、縦横無尽に五平は駆けていく。
「こら待てー!」
時々振り返り、あたしを確認すると、更にスピードを上げた。