新たなるお役目
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「──え、あたし?」
すると、彼はきょとんとして言った。
「え、女子?兄ちゃん、女子なん?」
「【にいちゃん、オナゴなん】て、おかしない?」
「──へ、?
なあ、沖田、こいつ女子なん?」
「【こいつ】て、なんやねん。偉そうやなぁ」
首根っこをつかもうと手を伸ばすと、少年は笑いながらあたしの手をすり抜けた。
「オ~ニさん、こちら!手の鳴るほうへ!」
と、憎たらしい声をあげている。
「クソガキ」
あたしは言って、背を向けた。
総司くんは、くすくす笑っている。
すると、少年は慌てて戻ってきて、あたしの腕を引いた。
「うそうそ。なぁ、鬼ごっこしょう?」
少年を追いかけてきた子供たちが、あたしを取り囲む。
「【しんじんたいし】の兄ちゃん?」
「兄ちゃんちゃう、姉ちゃんや」
少年が言うと、皆は不思議そうにあたしを見上げた。
「なんで男の恰好してるん?」
「──まあ、いろいろと面倒くさいから……?」
ふうん──と、子供たちは納得したような納得できないような。
ぽかんとした顔であたしを見ている。
しかし、そんなことはどうでもいいと思ったのだろう。
「遊んで?」
一人が言うと、みんな思い出したように、あたしを引っ張った。
「早う」
「こっち、こっち」
「何して遊びたい?」
子供たちに手を引かれて、あたしは寺の奥へと連れられて行く。
総司くんはけらけらと笑いながら帰って行った。
新たなるお役目<1>/終