新たなるお役目
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「……その、つまり、白粉の匂いをつけてくと、嫌がられる」
なんだ、と近藤は笑んだ。
「それは、のぞみ君がトシのことを好いているからだろう?
焼きもちだよ。
俺が白粉の匂いをさせていても何とも思わないさ」
「──そう、か?」
「そうに決まってるだろう?
この前の水口侯の宴にも、トシと一緒にいたいばっかりに芹沢について行ったのを忘れたのかい?
まったく、お前はモテるなぁ」
そう言って近藤は、部屋の方へ歩いていった。
(何言ってやがるんだ、カッちゃんのやつ)
やれやれ、と土方は近藤の後ろ姿を見送った。
近藤は何かと言うと、土方とのぞみを恋仲であるように言いたがる。
【こんな男所帯に住まわせておかないで、どこかに家でも借りてやったらどうだ】
そう近藤は言ってくる。
(てめぇが女を囲いてぇだけなんじゃねぇのか、カッちゃん?)
その前例を作っておきたいところなのだろう。
近藤には、大坂に馴染みの太夫がいた。
その太夫がのぞみと同じか、少し下くらいの年の筈だ。
(そうか、同じくれぇの年……か、)
というか、もう二十歳なのだから、普通なら人妻であっていい年齢だ。
それなのに、立ち居振る舞いがどこか幼いので、ついつい【子ども扱い】してしまう。
【この前の水口侯の宴にも、トシと一緒にいたいばっかりに芹沢について行ったのを忘れたのかい?】
(そうだったのだろうか……?)