今夜は無礼講!
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──ずささっ、
背後で音がして土方が振り返ると、のぞみがうつぶせに倒れていた。
「痛(い)ったぁ……」
「ほら、立ちなよ。負ぶってあげるから」
沖田が腕を掴んで立たせようとする。
土方は溜息を一つついて、沖田に手を貸した。
「俺が背負っていこう」
土方が言うと、沖田は「おや、」という顔してから破顔した。
「なんだ、」
「別に」
「一緒に連れて来なかった俺の責任だ。仕方ねぇだろう」
沖田に手伝わせて背中に揺すり上げると、のぞみが土方の胸の前にだらんと腕を垂らしてきた。
「俺の肩に吐くんじゃねぇぞ」
そう言うと、のぞみは土方の頬の横でくすくすと笑い声を忍ばせた。
三人並んで歩き出すと永倉が口を開いた。
「土方さん、あれ、本当じゃねぇだろうなぁ」
土方は永倉に一瞥をくれる。
「【土方さんが落籍せた】ってぇのは」
「当たり前ぇだろうが」
土方はムッとして答えた。
「だったらいいけどよ、誰もかれもが女連れ込むようになっちゃまずいだろう」
「無論だ」
「ちなみに、いつまで【匿う】つもりだ」
その質問に、土方は答えあぐねた。
今更、何故と問われても答えられない。
答えがあるとすれば、【魔が差した】としか言いようがないだろう。
なんとなくあのまま放り出すことが出来ずに、【足抜けだろう匿ってやる】と出鱈目を言ってしまったのだ。
【いつまで】など、考えてもいなかった。
「──ま、いいじゃないですか新八さん。
拾った猫の飼い主が現れないからと言って、また路上に戻すのも忍びない、ということなんでしょ」
ねぇ、土方さん──そう言われて土方は苦虫を噛み潰したような顔をした。
永倉がのぞみの寝顔を覗き込みながら言う。
「ま、猫なら嫌になったら勝手に出ていく、か……」
「けど、大抵そういうのって、飼い主が現れるころには情が移って手放せなくなっていたりするんだよなぁ」
「なるほど、上手いこと言うな、総司」
永倉は、沖田の肩をぽんと叩いた。