今夜は無礼講!
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皆の席が決まると、芹沢は満足そうに見渡して朗々と告げた。
「今日(こんにち)は水口藩主侯からの招待であるから遠慮はいらぬが、いつものような喧嘩口論は一切相成らん!」
あたしはと言えば、芹沢に手首を掴まれたまま、そこに縫い止められたように座っていた。
向かいに土方さんと新八さんが座ってくれているので、多少の安心感はあるけれど。
芹沢はといえば、さっそく綺麗なおねえさんにお酌してもらって、盃をあおっている。
その盃をぬっとあたしに突き出し、
「さ、お前も飲め」
と言った。
(……えぇ、間接キスぅう?)
ちらりと新八さんを見ると、小さく顎をしゃくる。
【覚悟を決めろ】とでも言いたいんだろう。
「じゃあ、ちょっとだけ……」
盃を受け取ると、芹沢はそこに並々と酒を注いだ。
「さ、一息にあけてみろ」
視線を動かして、新八さんと土方さんを見た。
二人とも、視線をそらせている。
(こいつらぁ~~~っ)
(なんなん、ちょっとくらい助太刀してくれたってええんちゃうん?)
あたしは、息を吸い込んで、
「ほな、いただきます」
ちょこっと盃を持ち上げてから、ごくごくっと一息に飲み干した。
「いい飲みっぷりだ!」
がはは、と笑いながら芹沢があたしの背中を、ばん、と叩く。
ちらっと前を見ると、土方さんの目からまたビームが放たれていた。
(止めてくれへんもんが悪いんやしなぁ~)
その一杯ですでにほろ酔いのあたしは、土方さんを睨み返した。