今夜は無礼講!
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「なんやさ、感じわるぅ~うっ」
あたしは乱暴にハタキをかけて、それを刀みたいに腰に差すと、ザッザッといい加減にホウキを動かして部屋を出た。
総司くんの隣は土方さんの部屋だ。
そっと覗くと、文机に向かって座る背中が見えた。
「土方さ~ん、お部屋お掃除してもいいですぅ?」
いつもの通り声を掛けると、土方さんはくるりとこちらを振り向いた。
(……なに?)
いつもは背中を向けたまま「おう、」とか「ああ、」とかいう返事しかしないのに。
「あー、……今日はいい。
お前ぇもたまにはゆっくりするといい」
──と、気色悪いことを言ってきた。
これまたいつもは、【ハタキのかけ方がなってねぇ】だの【四角い部屋を丸くはいてどうする】だの、小舅みたいにうるさいのに。
「丁度良かった」
土方さんは立ち上がって、
「ついて来い」
刀を差して部屋を出た。
連れて来られたのは、前川邸にある道場。
雷鳴のような声が響いて、思わずあたしは肩を震わせる。
「新八の奴、また手加減しねぇで稽古つけてやがるな」
土方さんはため息を落とす。
「中、見てみねぇか」
「──あ、見たいです!」
部屋にいないと思ったら、新八さんは稽古中だったのか。
土方さんの後について、そろりと中に入ると、思ったより大勢の人たちが竹刀を振るっていた。