団子屋の男
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
帰り道、あたしは土方さんにこっぴどく叱られた。
「よく知りもしねぇ男に、団子を食わしてもらうたぁどういう了見だ!」
「どういう了見、言われても……。
ただ、あたしが団子食べたそうにしてたみたいで、【おごったげよ】言うてくれはっただけですけど」
「お前ぇ、あの男が土州の男だってこと分かってやってるのか?!」
「ど、どしゅう?──って?」
「あの男、土佐の男だろうが!」
「──ああ、はあ、そうみたいでした。
いいですよね、土佐弁って味があって」
「何、呑気なこと言ってやがる」
土方さんの頭から湯気が立っているように見えないこともない。
あたしは、そんなに悪いことをしたのだろうか。
「そもそも、なんでちゃんとついて来ねぇ」
「なんでて、あんな速足で歩かれたらついてけませんもん。
どうせ、京都やったら一人でも迷子にならへんし」
「馬鹿野郎!」
土方さんはあたしの頭上から雷を落とした。
「お前ぇが浪士組の一員だって知れたら、奴等のいいカモにされちまうってぇのが分からねぇのか!」
「──そやけど、それは長州の人らでしょ?
才谷さんは、土佐の人やから大丈夫かなぁ……って」
「馬鹿野郎!」
(ひぃっっ!!)
「土佐も長州も似たようなもんなんだ、覚えとけそんくれぇ」
「すいません……」
でも、──だいたい、あたしを放って行ったのは自分の方ではないか。
それを頭ごなしに怒鳴られるのは納得いかない。