団子屋の男
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「薩長同盟?」
「はい、確かそうやったはず」
才谷さんは腕組みして、胡散臭げにあたしを見た。
「薩摩と長州が手ぇを組む、ちゅう意味か?」
「そうなんちゃいます? 内容まで覚えてませんけど」
「けんど、薩摩と長州いうたらごっつう仲が悪いちゃ」
「そうなんですか?
ま、そやからこそ、有名になったのかもしれないですよね。
仲悪いとこを、仲直りさせたってことで……」
そのあたりは名前を覚えているだけで、内容まで詳しくは覚えていない。
突っ込まれると困るので、あたしは話を変えた。
「そうそう、亀山社中とか海援隊も龍馬関係ですよ、確か」
「かめやましゃちゅう?……何じゃ、それは」
「ええと、」
あたしは、宙に漢字を書いて説明する。
「たしか、外国と貿易する会社みたいなんやったと思いますけど」
才谷さんはきょとんとしてあたしを見ている。
(……、しゃべりすぎた?)
「ああ、でも、まだまだ先の話ですよきっと」
しかし、才谷さんはすっかりこの話題に食いついてしまったようだ。
「外国?阿蘭陀のことか?」
「──そ、そうちゃいますかね、この時代やったら。
まあ、あたし的には、オランダよりイギリスとかの方が進んでる感はありますけど。
なんちゅうても、産業革命の国ですしね」
「いぎりす?──お、エゲレスのことかぇ?」
「ああ、それそれ!エゲレスです」
あたしは笑った。
「──そうそう、才谷さんて、ちょっと坂本龍馬に似てるかも」
才谷さんは、神妙な顔つきであたしをジロジロ見た。