団子屋の男
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「高知……えと、土佐?……には多い苗字なんですか?」
才谷さんは、「あ?」とあたしを見下ろして、再度団子をこっちに寄せる。
「まあ、食えや」
「ええんですか、ほんまに」
「おう」
あたしは、「ほな、遠慮せずにいただきます」と一口頬張った。
「おいひぃ~!」
「おまん、旨そうな顔して食うにゃあ」
「甘いもん食べるん、久しぶりで」
あたしは無言で団子を頬張った。
ひと串食べ終えて、お茶を飲んで一息。
「土佐いうたら、カツオのたたき、美味しいんですかやっぱり」
あたしは、ふた串目を口に入れながら訊いた。
「おまん、なかなかの物知りやにゃあ」
あたしは、団子を才谷さんの鼻先に突き付けた。
「だってそれ、【土佐弁】でしょ?」
「──は?」
才谷さんは苦笑を浮かべて小首をかしげた。
「坂本龍馬とおんなじ口調やないですか。
【日本の夜明けぜよ!】──って」
「おまん、坂本龍馬を知りゆうんか?」
「うん、だって有名でしょ?
いや、まだ無名かもしれんけど、そのうち絶対有名になりますよ」
あたしは団子の櫛を振り回しながら熱弁を振るった。
「その男、一体何をしでかしたんじゃ?」
才谷さんは、恐る恐るといった風に訊いてきた。
「うーん、何をした人なんか、はっきり知りませんけど。
えーと、薩長同盟?……の人?やったかな」