団子屋の男
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「だって、女の子が、そんな豪快に音立てて食べれませんよぉ。
それに、そんなちょっとしかおつゆつけへんかったら、味せぇへんし」
土方さんは額を押さえて、「はあ~」とため息をついた。
「そんなにどっぷりつゆに漬けちまったら、つゆの味しかしねぇだろうが。
蕎麦ってなぁな、蕎麦の香りと味を楽しむものなんだ。覚えとけ」
(──、めんどくせぇオヤジだ……)
そう思いながらも、
「はあい」
あたしはにっこり笑って返事した。
「腹ごなしにぶらぶらして行くか」
土方さんが言ったので、あたしは「はい!」と答えた。
できるだけ色んなところを見て回ってみたい。
昔はどんなだったのか。
また、昔も変わらないところがあるのかどうか見てみたい。
土方さんは、四条通りを東に向かって歩き始めた。
速足なので、遅れないように一歩後ろをついていくのが精いっぱいだ。
鴨川が前方に見えるところまでやってくると、そこに「あ、」と分かる通りを見つけて興奮した。
「木屋町通り?高瀬川ですよね、これって」
「よく知ってるな」
「そら、知ってますよ。
京都生まれ京都育ちですよ、あたし」
でも、そこに行き来している高瀬舟が目に入ってさらに興奮した。