団子屋の男
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<2>
「ここ、来たことあります?」
「ああ、何回かな」
土方さんが暖簾をくぐると、「おいでやす」と声がかかった。
「お二人さんどすか」
応対の女の子は先日のあの子だ。
「あれ、のぞみはん!」
「こんにちは」
土方さんは、あたしたちを不思議そうに見比べた。
「なんだ、知り合いか?」
「はい、この間来たんで」
「そや、こないだ教えてくれはった【冷やしうどん】、始めましたんえ」
「ほんま?ほな、あたしはそれにする」
冷やしうどんがどんなものか教えて欲しいと言われて、だいたいの感じを教えて帰ったのだ。
「へえ!今日はうちにごちそうさしてください。
えらい人気出てしもて、(もうかってますねん)」
彼女はあたしに耳打ちして、くすっと笑った。
「土方はんも、冷やしうどんにしはる?」
「いや、俺は【ざる】でいい」
「へえ、おおきに」
土方さんがテーブルに着いたので、あたしも向かいの席に座った。
「土方さんも顔見知りなんですか?」
「まあ、何回か来りゃあ覚えるだろ。
それが、客商売ってもんだしな」
(──ちがうな、)
あたしは直感した。
(目ぇきらきらしてたもん)
まあ、土方さんも男前ではある。
どちらかと言えば、【現代】でも通用する顔立ちだ。
(そやけど、もうオジサンやと思うんやけどなァ)