団子屋の男
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島田さんの後ろ姿を見送っていると、
「誰かと一緒に居ろって言ったのを忘れたのか」
土方さんにそう言われて、あたしは「えっ?」と振り向いた。
「いますけど」
土方さんは、眉を寄せて縁側から中庭を覗き込み、
「誰も居ねぇじゃねぇか」
腕組みをした。
「──だから、一緒にいます。土方さんと、」
土方さんは、虚を突かれたような顔をして、
「ば、馬鹿野郎。
俺は始終お前ぇを見張ってられるほど暇じゃねぇって言ったろうが!」
怒ったような口ぶりだけど、なんだか気恥しそうな顔をした。
「総司や平助はどうした?」
「さあ、朝ごはんの後片付けしてる間に、見失のうてしもたんです。
左之さんと新八さんもいないので、仕方なく」
「仕方なく、ってなぁ、お前ぇ……」
「──、あ、すいません」
あたしは肩を竦めた。思わず本音が出てしまっていたようだ。
別に嫌いなわけではないが、いつも不機嫌そうだし、整った顔立ちに愛想笑いの一つも浮かべないので近寄りがたい。
「まあいい。じゃ、そこにいろよ?」
土方さんはそう言うと、また文机に向かって座った。