大福娘
お名前
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ジャー カチャカチャ
「すみません、名前さん。洗い物手伝ってもらっちゃって。」
「これくらい平気ですよ。それに私が持ってきた器も洗ってもらってますし、一人でやるより二人でやった方が速いですから!」
食べ終わった食器類を並んで片付ける新八と名前。この場に流れる空気はまるで、新婚さんのそれである。新八はこの穏やかな空気を全身で噛み締めていた。これまで、自分の周りにこんなに穏やかで優しくて思いやりがあって、自分にまで気を遣ってくれる、そんな女性がいただろうか。いや、いない。腹がパンパンで動けない、と言ってソファでゴロゴロしている銀時や神楽に爪の垢を煎じて飲ませてやりたい、そんな気持ちだ。
「さて、やっぱり二人でやると速いですね。もう片付いちゃいました。名前さんが持ってきてくださったのはこれで良かったですか?」
「ハイ、ありがとうございます新八くん。では、そろそろおいとましますね。」
「え!?もう帰っちゃうんですか?」今片付け終わったばかりなのだから、もっとゆっくりして行けばいいのに、と少し残念に思う。
「うーん、そうさせてもらいたいのは山々なんですけど、ほら明日オープンなので、仕込みとかしないといけないんです。」
・・・明日、オープン?
「ってええ!?オープン明日なんですか!?」
「あれ?言ってませんでしたっけ?」
「言ってませんよォ!!そんな大変な時にすみませんでしたァ!」でも大変美味しゅうございましたァ!!
「あはは、私が言い出したことですから。それに、お昼をご一緒できて私も嬉しかったです!」にこっ
「ぐわァっ…!」目がァ!眼鏡が割れそうだァ!
「し、新八くん!?」
(名前さんの笑顔が眩しい…!なんていい人なんだ…!僕たちに何かしてあげられないだろうか…?)
「・・・そうだ!」
※
「銀ちゃーん、名前のご飯美味しかったネ。」
「そーだなー。」
「明日も食べたいアル。」
「そーだなー。」
「毎日食べたいアル。」
「そーだなー。」
「銀ちゃん聞いてるアルか?」
「そーだなー。」
「・・・銀ちゃんの『ぎ』は逆流性食道炎の『ぎ』ー。」
「そーだなー。」
「なんで銀ちゃん『そーだなー。』しか言ってくれないの!?アナタっていっつもそう!適当に相づち打つばっかりで、私の話なんて聞いてないんだわ!」ガクガクガクガク!!「うぉあァァァ!!やめろ神楽!揺らすな!出ちゃう!さっき食べたのが出ちゃうからァ!!うぷっ…!」
「何やってんですか、あんたら。」
片付けが終わり、居間に戻ってきた新八と名前。居間では、神楽がソファに横になっている銀時の上にまたがり、ガクガクと肩を揺らしていた。思いっきり頭をゆらされた銀時の顔は青ざめている。
「ハァ。名前さん、もうお帰りになるそうですよ。」
「えー!名前もう帰っちゃうアルか!?」
「なんだよ、もう少しゆっくりしていけよ。」
「それが、名前さんお店のオープンが明日みたいで、準備があるそうなんです。」
「すみません、昨日お伝えしそびれてました。」
はぁー!?と驚く銀時と神楽。
「まあ、そうなりますよね。僕もさっき聞いて驚きましたよ。あと、明日僕たちで呼び込みのお手伝いをすることにしましたから。」
「ハァ!?てめっ、新八!何勝手なことを!」
「いいじゃないですか。どうせ依頼もないですし、今日のお礼ですよ。」
「ちげーよ。名前の手伝いすんのは構わねーよ?俺はただ、おめーが勝手に決めたのが気に食わねーだけだ。」「めんどくせーな、オイ。」
言い合いをする銀時と新八をよそに神楽が名前の傍にタタタッと駆け寄る。
「ねー名前。」
「何ですか?神楽ちゃん。」
「・・・呼び込みめっさ頑張るから、明日も名前が作ったご飯食べたいアル。」
ちょっと照れくさそうに後ろで手を組み、チラッと名前を見ながら話す神楽に名前の目が見開かれた。
「ちょっとォ、神楽ちゃん!?明日もご飯お願いしちゃったら名前さん大変だから!」
「そうだぞー神楽。ちなみに俺も食いたいです。」
「オメーもかいィィィ!」
「・・・か、」
(((・・・か?)))
「かわいいですぅぅ!!神楽ちゃん!!」ぎゅむ〜!「ウワァ!何するアルか!」「あああ、すみません〜。体が勝手に〜、離れられません〜。」ぎゅむぎゅむと神楽を抱きしめる名前。神楽もビックリしただけで嫌がってはいないようだ。じゃれ合う二人をジッと見つめる銀時と新八。
「なァ、パっつぁん。いいな、あれ。」
「分かりますよ、銀さん。いいですね、あれ。」
「俺も抱きしめられてェ。」
「それはキモいです。」
いい加減離すアル、と神楽に軽く小突かれて、名前は泣く泣く神楽から離れた。
「明日のお昼なら、おまかせください!」
元よりそのつもりでしたから、と話す名前。一日手伝いをしてもらうのだから、ご飯くらいは振舞おうと考えていたようだ。
「本当にお願いしてもいいんですか?すみません、こっちが今日のお礼のつもりで申し出たのに、返ってご迷惑なんじゃ…」
「いえいえ全然大丈夫ですよ!私も賑やかな方が嬉しいですから。ふふ、明日が俄然楽しみになってきました!」
「ぐわァ!眼鏡が…!!」
※
帰り支度を済ませた名前を玄関まで見送る万事屋三人、と一匹。
「ご丁寧にお見送りまで、ありがとうございます皆さん。それに、定春くんも…」
せめて、最後にひとなでさせて欲しくて名前がそっと定春に手を伸ばしたところで、定春がカパッと大きく口を開けたので、慌てて手を引っ込めた。
(ああ、とうとうモフモフすることが出来なかった。定春くん、またいつか、触らせてくださいね…)
名残惜しそうに定春をしばらく見つめた後、「では明日、よろしくお願いします。」と頭を下げ名前は帰って行った。
「名前、最後まで定春のこと見てたな。」
「背中に哀愁が漂ってたネ。」
「定春、何で名前さんのこと食べようとするんでしょう?」
「・・・名前からご飯のいい匂いがするからじゃないアルか?」
「「・・・ああ。」」納得。
ー「さて、明日は9時にオープンらしいですから、銀さん今日は飲みすぎたら駄目ですよ。」
ー「へいへい。わァってるよ。」
ー「明日のご飯楽しみアルな!!」
ー「そうだね、神楽ちゃん。」
ー「そーだな。」
「すみません、名前さん。洗い物手伝ってもらっちゃって。」
「これくらい平気ですよ。それに私が持ってきた器も洗ってもらってますし、一人でやるより二人でやった方が速いですから!」
食べ終わった食器類を並んで片付ける新八と名前。この場に流れる空気はまるで、新婚さんのそれである。新八はこの穏やかな空気を全身で噛み締めていた。これまで、自分の周りにこんなに穏やかで優しくて思いやりがあって、自分にまで気を遣ってくれる、そんな女性がいただろうか。いや、いない。腹がパンパンで動けない、と言ってソファでゴロゴロしている銀時や神楽に爪の垢を煎じて飲ませてやりたい、そんな気持ちだ。
「さて、やっぱり二人でやると速いですね。もう片付いちゃいました。名前さんが持ってきてくださったのはこれで良かったですか?」
「ハイ、ありがとうございます新八くん。では、そろそろおいとましますね。」
「え!?もう帰っちゃうんですか?」今片付け終わったばかりなのだから、もっとゆっくりして行けばいいのに、と少し残念に思う。
「うーん、そうさせてもらいたいのは山々なんですけど、ほら明日オープンなので、仕込みとかしないといけないんです。」
・・・明日、オープン?
「ってええ!?オープン明日なんですか!?」
「あれ?言ってませんでしたっけ?」
「言ってませんよォ!!そんな大変な時にすみませんでしたァ!」でも大変美味しゅうございましたァ!!
「あはは、私が言い出したことですから。それに、お昼をご一緒できて私も嬉しかったです!」にこっ
「ぐわァっ…!」目がァ!眼鏡が割れそうだァ!
「し、新八くん!?」
(名前さんの笑顔が眩しい…!なんていい人なんだ…!僕たちに何かしてあげられないだろうか…?)
「・・・そうだ!」
※
「銀ちゃーん、名前のご飯美味しかったネ。」
「そーだなー。」
「明日も食べたいアル。」
「そーだなー。」
「毎日食べたいアル。」
「そーだなー。」
「銀ちゃん聞いてるアルか?」
「そーだなー。」
「・・・銀ちゃんの『ぎ』は逆流性食道炎の『ぎ』ー。」
「そーだなー。」
「なんで銀ちゃん『そーだなー。』しか言ってくれないの!?アナタっていっつもそう!適当に相づち打つばっかりで、私の話なんて聞いてないんだわ!」ガクガクガクガク!!「うぉあァァァ!!やめろ神楽!揺らすな!出ちゃう!さっき食べたのが出ちゃうからァ!!うぷっ…!」
「何やってんですか、あんたら。」
片付けが終わり、居間に戻ってきた新八と名前。居間では、神楽がソファに横になっている銀時の上にまたがり、ガクガクと肩を揺らしていた。思いっきり頭をゆらされた銀時の顔は青ざめている。
「ハァ。名前さん、もうお帰りになるそうですよ。」
「えー!名前もう帰っちゃうアルか!?」
「なんだよ、もう少しゆっくりしていけよ。」
「それが、名前さんお店のオープンが明日みたいで、準備があるそうなんです。」
「すみません、昨日お伝えしそびれてました。」
はぁー!?と驚く銀時と神楽。
「まあ、そうなりますよね。僕もさっき聞いて驚きましたよ。あと、明日僕たちで呼び込みのお手伝いをすることにしましたから。」
「ハァ!?てめっ、新八!何勝手なことを!」
「いいじゃないですか。どうせ依頼もないですし、今日のお礼ですよ。」
「ちげーよ。名前の手伝いすんのは構わねーよ?俺はただ、おめーが勝手に決めたのが気に食わねーだけだ。」「めんどくせーな、オイ。」
言い合いをする銀時と新八をよそに神楽が名前の傍にタタタッと駆け寄る。
「ねー名前。」
「何ですか?神楽ちゃん。」
「・・・呼び込みめっさ頑張るから、明日も名前が作ったご飯食べたいアル。」
ちょっと照れくさそうに後ろで手を組み、チラッと名前を見ながら話す神楽に名前の目が見開かれた。
「ちょっとォ、神楽ちゃん!?明日もご飯お願いしちゃったら名前さん大変だから!」
「そうだぞー神楽。ちなみに俺も食いたいです。」
「オメーもかいィィィ!」
「・・・か、」
(((・・・か?)))
「かわいいですぅぅ!!神楽ちゃん!!」ぎゅむ〜!「ウワァ!何するアルか!」「あああ、すみません〜。体が勝手に〜、離れられません〜。」ぎゅむぎゅむと神楽を抱きしめる名前。神楽もビックリしただけで嫌がってはいないようだ。じゃれ合う二人をジッと見つめる銀時と新八。
「なァ、パっつぁん。いいな、あれ。」
「分かりますよ、銀さん。いいですね、あれ。」
「俺も抱きしめられてェ。」
「それはキモいです。」
いい加減離すアル、と神楽に軽く小突かれて、名前は泣く泣く神楽から離れた。
「明日のお昼なら、おまかせください!」
元よりそのつもりでしたから、と話す名前。一日手伝いをしてもらうのだから、ご飯くらいは振舞おうと考えていたようだ。
「本当にお願いしてもいいんですか?すみません、こっちが今日のお礼のつもりで申し出たのに、返ってご迷惑なんじゃ…」
「いえいえ全然大丈夫ですよ!私も賑やかな方が嬉しいですから。ふふ、明日が俄然楽しみになってきました!」
「ぐわァ!眼鏡が…!!」
※
帰り支度を済ませた名前を玄関まで見送る万事屋三人、と一匹。
「ご丁寧にお見送りまで、ありがとうございます皆さん。それに、定春くんも…」
せめて、最後にひとなでさせて欲しくて名前がそっと定春に手を伸ばしたところで、定春がカパッと大きく口を開けたので、慌てて手を引っ込めた。
(ああ、とうとうモフモフすることが出来なかった。定春くん、またいつか、触らせてくださいね…)
名残惜しそうに定春をしばらく見つめた後、「では明日、よろしくお願いします。」と頭を下げ名前は帰って行った。
「名前、最後まで定春のこと見てたな。」
「背中に哀愁が漂ってたネ。」
「定春、何で名前さんのこと食べようとするんでしょう?」
「・・・名前からご飯のいい匂いがするからじゃないアルか?」
「「・・・ああ。」」納得。
ー「さて、明日は9時にオープンらしいですから、銀さん今日は飲みすぎたら駄目ですよ。」
ー「へいへい。わァってるよ。」
ー「明日のご飯楽しみアルな!!」
ー「そうだね、神楽ちゃん。」
ー「そーだな。」
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