大福娘
お名前
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ピンポーン
「こんにちはー、坂田さーん。来ましたー。」
「・・・お留守ですかー?」
ガラガラ…
「ワンッ!」
「・・・。」
「ワフ?」
「・・・!!!」
(う、うっわぁぁぁぁ!!おっきいワンちゃんだぁぁぁ!!目がつぶらだぁぁぁ!!真っ白だぁぁぁ!!フワッフワだぁぁぁ!!かんわぃぃぃぃ!!!触ってもいいかな!?!?いいかな!?)銀時の代わりに出迎えてくれた大きな白い犬に、名前は一瞬にして虜になった。どうしても、そのフワッフワの毛に触りたい衝動を抑えられない。
ゴクリ…
「あ、あの!少し触っても、「カプ!」
※
一方その頃、万事屋の三人は、我が家へ猛ダッシュしていた。
「おい、もっと速く走れ!12時過ぎちまってる!」
「そうアル!きっともう名前来てるはずネ!」
「二人とも、ちょっと待ってくださいよ!」
「ったくあの依頼人、話なげーんだよ!おかげで遅くなっちまった。あークソ、腹減ったァ!」
「私ももうペコペコネ。名前が豆大福持って来るからって、私たち朝ごはん抜きネ、お腹と背中がこんにちはしちゃうヨ。」
「意地汚ェよ!テメェら!」
急いで万事屋の階段を駆け上がった三人。そこには、定春に上半身を喰われている名前の姿があった。
「「「ギャァァァ!?名前ーーー(さーーーん)!!??」」」
※
グギュルルル…
「銀ちゃーん、お腹すいたアル。もう食べていい?」スパァン!
「駄目だっつってんだろ!俺だって腹減ってっけど、コイツが目覚めるまで待ってんだよ!」
「でもこれ、ウチに持ってきてくれたやつだよネ?はやく食べたいアル!」
「・・・確かに、それもそうだな。じゃあこうしよう。まずオメーが風呂敷を開けようとする、それを俺が止めようとしたら偶然風呂敷が開いてしまった。どうだ?」「いい考えアルな!でも私が止める係がいいネ。交代するアル。」「何これ?デジャブ?昨日もこのやり取りしたよね?」
「う、うー…ん、あれ、ここは?」
ソファ?あれ、私寝てたの…?
名前が目を覚ますと、ソファの上だった。その向かいでは万事屋三人が何やら話しているようだ。
「あ!名前!目が覚めたアルか!?これ食べてイイ!?」「神楽ちゃん、もちろんですよ。」
「・・・よお、目が覚めたか?昨日に引き続き、よく気絶するヤツだなおい。」「名前さん、大丈夫ですか?」
「ハイ、もう大丈夫です。すみません、私また気絶してたんですね…」
「ああ、定春に喰われてな。」「定春…?」
銀時がアイツ、と指さした先では、定春が大あくびをしていた。
「あ、さっきのワンちゃんだ!あくびしてるーかんわぃぃぃ!きゃー!こっち見てくれたー!!わぁぁ!!」
「・・・おい。」「はっ!す、すみません!つい…」「いや、別にいーけど。犬好きなの?」「はい…」
犬が好き、というか動物全般が大好き。毛がフワフワだと…なお好き。ただ、飲食店を営むのに動物はNGなのだ…
「ま、いーや。これ食っていいか?」「ハイ、もちろんです。今日はたくさん持ってきましたよ!」「ん、あんがとさん。」
たくさん、と言うだけあって名前は、お重5段分ほど豆大福とその他色とりどりのおかずを持ってきており、見ると、すでに神楽が全てを開いていた。枝豆と塩こんぶのおにぎりに、だし巻き玉子、筑前煮にニンジンとインゲンの肉巻き…他にも美味しそうなおかずがキレイに盛り付けられている。
「ど、どうでしょう?ちょうどお昼時ですし、おかずもあった方がいいかなーと思いまして。」張り切っちゃいました、という名前に感激の涙を流す三人。こんな豪華なお昼はいつぶりだろう…!!この感動を僕たちは忘れない…!ありがとう、名前!
「名前!めっさスゴイネ!!全部美味しそうアル!!これ名前が作ったアルか!?」
「ええ、そうですよ。田舎からたくさん野菜とか食料が送られてくるので、一人じゃ食べられなくって。よかったら沢山食べてくださいね。」キャッホォォォ!
「これ全部作ったんですか?すごいですね。僕たちのためにありがとうございます。良かったら名前さんも一緒に食べませんか?と言っても、名前さんからの頂き物なわけですけど。僕、お茶入れてきますね。」
「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて。」新八くんは、よく気が利くいい子だ…感心。
新八がお皿やお箸、お茶をチャキチャキと準備して、食べる準備が整った。
「では皆さん、」
「「「いただきまーす!」」」
「・・・ちょっと待ったァ!!」
「何ですか、銀さん。」
「・・・何アルか、銀ちゃん。これ以上私をイラつかせ無い方が身のためネ。」神楽は空腹とイラつきのあまり手に持っていた箸をバギィッ!とへし折った。
「いいから!お前ら、ちょっと来い!」
三人はソファから少し離れて、名前に聞こえないようにコソコソと話し始めた。
「ちょっと考えたんだが、この一見美味しそうなおかずたち、本当に美味しいのだろうか…?」
「・・・は?何言ってんですかアンタ。美味しいに決まってんでしょ。だってあんなに美味しそうなんですよ。」
「確かに、見た目は超美味そうだ。ただな、世の中には、無から有を生み出すやつがいる。卵からダークマターを生み出すやつがいる。」
「ちょっと待てゴラァ、それは姉上のことか!?姉上のことかァ!?」
「落ち着けって、新八。つまり、俺が言いたいのはだな、見かけは美味そうだが、味はダークマターかも知れねェってことだ。」
(また、この天パは訳分からんことを…)
「そんなに心配なら直接聞けばいいネ!おーい名前、このおかずたち味はダークマター…」スパァァン!!
「え!?だ、ダーク…マ、タ…?」
「おいィィ!神楽ァ!バカ野郎!自分がダークマターを生み出す自覚があるやつはダークマターを生み出したりしねェの!ダークマターを生み出す自覚の無いやつがダークマターを生み出すの!」
「訳分かんねーこと言うなヨ、クソ天パ。私、お腹減りすぎて、腹の中で暴走族が走り回ってるヨ。このままじゃ私まで暴走しちゃうアル。銀ちゃんのこと轢き殺しそう。」
「それお前の腹がウルセー音でギャインギャイン鳴ってるだけだろォ!!あと、そんな物騒なこと言うんじゃありません!!」
「ていうか、そろそろ戻りましょうよ。名前さん一人で寂しそうにしてますよ。」
「ホントだ。さっき定春見てはしゃいでた奴とは別人みてェになってら。はは。」
「はは。じゃねェよ。銀さんが戻らないなら、僕たちだけでも戻りますからね。行こう、神楽ちゃん。」「おめーに言われなくても戻るつもりだったアル。指図すんじゃねーヨ。」「辛辣ゥ!?」「あ!待てよオメーら!」
「すみません、名前さん。お待たせしました。いただきましょう。」
「え、ええ。もう話は終わったんですか?」
「終わったアル。しょーもない時間だったネ。」
「あはは、そうなんですね。」
「あー、その、待たせて悪かったな。」
「いえ、大丈夫ですよ。皆さん、朝から依頼で大変だったでしょう。いっぱい食べて午後からも頑張りましょうね!」両腕にグッと力こぶをつくって銀時に見せる。
「ふは、何だよそれ。」「え!?力こぶですよ!江戸ではやらないんですか?」「そんなことねーけど、名前がやるとおもしれーな。」「坂田さんひどいです!!」
「では、気を取り直して、」
「「「「いただきまーす!!」」」」
パクッ!うんまァァァい!!
「名前!!最高に美味しいアル!!」モガァァ!
「豆大福も美味しいですけど、おかずも絶品ですね!」モシャァァ!
「筑前煮もうめェェ…!」モガガガ!
「お口に合ったみたいで良かったです。頑張った甲斐がありました。」
「銀ちゃん!モガァ!ヤバいこと発見したアル!おかずと豆大福交互にいったら無限ネ!!モガァ!」
「何ィ!?神楽上等兵それは真かァ!?モガガ!真だァ!!モガガ!」
美味しいと分かってしまえば、そこからはもう三人の独壇場で、ほとんど名前の口に入ることはなく、そこにあった色とりどりのおかずたちは一瞬で三人の腹に収まってしまった。
「「「「ごちそうさまでした!」」」」
ー「あー、美味かったー。腹いっぱいで動けねぇ。」
ー「私もアル。」
ー「僕もです。」
「こんにちはー、坂田さーん。来ましたー。」
「・・・お留守ですかー?」
ガラガラ…
「ワンッ!」
「・・・。」
「ワフ?」
「・・・!!!」
(う、うっわぁぁぁぁ!!おっきいワンちゃんだぁぁぁ!!目がつぶらだぁぁぁ!!真っ白だぁぁぁ!!フワッフワだぁぁぁ!!かんわぃぃぃぃ!!!触ってもいいかな!?!?いいかな!?)銀時の代わりに出迎えてくれた大きな白い犬に、名前は一瞬にして虜になった。どうしても、そのフワッフワの毛に触りたい衝動を抑えられない。
ゴクリ…
「あ、あの!少し触っても、「カプ!」
※
一方その頃、万事屋の三人は、我が家へ猛ダッシュしていた。
「おい、もっと速く走れ!12時過ぎちまってる!」
「そうアル!きっともう名前来てるはずネ!」
「二人とも、ちょっと待ってくださいよ!」
「ったくあの依頼人、話なげーんだよ!おかげで遅くなっちまった。あークソ、腹減ったァ!」
「私ももうペコペコネ。名前が豆大福持って来るからって、私たち朝ごはん抜きネ、お腹と背中がこんにちはしちゃうヨ。」
「意地汚ェよ!テメェら!」
急いで万事屋の階段を駆け上がった三人。そこには、定春に上半身を喰われている名前の姿があった。
「「「ギャァァァ!?名前ーーー(さーーーん)!!??」」」
※
グギュルルル…
「銀ちゃーん、お腹すいたアル。もう食べていい?」スパァン!
「駄目だっつってんだろ!俺だって腹減ってっけど、コイツが目覚めるまで待ってんだよ!」
「でもこれ、ウチに持ってきてくれたやつだよネ?はやく食べたいアル!」
「・・・確かに、それもそうだな。じゃあこうしよう。まずオメーが風呂敷を開けようとする、それを俺が止めようとしたら偶然風呂敷が開いてしまった。どうだ?」「いい考えアルな!でも私が止める係がいいネ。交代するアル。」「何これ?デジャブ?昨日もこのやり取りしたよね?」
「う、うー…ん、あれ、ここは?」
ソファ?あれ、私寝てたの…?
名前が目を覚ますと、ソファの上だった。その向かいでは万事屋三人が何やら話しているようだ。
「あ!名前!目が覚めたアルか!?これ食べてイイ!?」「神楽ちゃん、もちろんですよ。」
「・・・よお、目が覚めたか?昨日に引き続き、よく気絶するヤツだなおい。」「名前さん、大丈夫ですか?」
「ハイ、もう大丈夫です。すみません、私また気絶してたんですね…」
「ああ、定春に喰われてな。」「定春…?」
銀時がアイツ、と指さした先では、定春が大あくびをしていた。
「あ、さっきのワンちゃんだ!あくびしてるーかんわぃぃぃ!きゃー!こっち見てくれたー!!わぁぁ!!」
「・・・おい。」「はっ!す、すみません!つい…」「いや、別にいーけど。犬好きなの?」「はい…」
犬が好き、というか動物全般が大好き。毛がフワフワだと…なお好き。ただ、飲食店を営むのに動物はNGなのだ…
「ま、いーや。これ食っていいか?」「ハイ、もちろんです。今日はたくさん持ってきましたよ!」「ん、あんがとさん。」
たくさん、と言うだけあって名前は、お重5段分ほど豆大福とその他色とりどりのおかずを持ってきており、見ると、すでに神楽が全てを開いていた。枝豆と塩こんぶのおにぎりに、だし巻き玉子、筑前煮にニンジンとインゲンの肉巻き…他にも美味しそうなおかずがキレイに盛り付けられている。
「ど、どうでしょう?ちょうどお昼時ですし、おかずもあった方がいいかなーと思いまして。」張り切っちゃいました、という名前に感激の涙を流す三人。こんな豪華なお昼はいつぶりだろう…!!この感動を僕たちは忘れない…!ありがとう、名前!
「名前!めっさスゴイネ!!全部美味しそうアル!!これ名前が作ったアルか!?」
「ええ、そうですよ。田舎からたくさん野菜とか食料が送られてくるので、一人じゃ食べられなくって。よかったら沢山食べてくださいね。」キャッホォォォ!
「これ全部作ったんですか?すごいですね。僕たちのためにありがとうございます。良かったら名前さんも一緒に食べませんか?と言っても、名前さんからの頂き物なわけですけど。僕、お茶入れてきますね。」
「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて。」新八くんは、よく気が利くいい子だ…感心。
新八がお皿やお箸、お茶をチャキチャキと準備して、食べる準備が整った。
「では皆さん、」
「「「いただきまーす!」」」
「・・・ちょっと待ったァ!!」
「何ですか、銀さん。」
「・・・何アルか、銀ちゃん。これ以上私をイラつかせ無い方が身のためネ。」神楽は空腹とイラつきのあまり手に持っていた箸をバギィッ!とへし折った。
「いいから!お前ら、ちょっと来い!」
三人はソファから少し離れて、名前に聞こえないようにコソコソと話し始めた。
「ちょっと考えたんだが、この一見美味しそうなおかずたち、本当に美味しいのだろうか…?」
「・・・は?何言ってんですかアンタ。美味しいに決まってんでしょ。だってあんなに美味しそうなんですよ。」
「確かに、見た目は超美味そうだ。ただな、世の中には、無から有を生み出すやつがいる。卵からダークマターを生み出すやつがいる。」
「ちょっと待てゴラァ、それは姉上のことか!?姉上のことかァ!?」
「落ち着けって、新八。つまり、俺が言いたいのはだな、見かけは美味そうだが、味はダークマターかも知れねェってことだ。」
(また、この天パは訳分からんことを…)
「そんなに心配なら直接聞けばいいネ!おーい名前、このおかずたち味はダークマター…」スパァァン!!
「え!?だ、ダーク…マ、タ…?」
「おいィィ!神楽ァ!バカ野郎!自分がダークマターを生み出す自覚があるやつはダークマターを生み出したりしねェの!ダークマターを生み出す自覚の無いやつがダークマターを生み出すの!」
「訳分かんねーこと言うなヨ、クソ天パ。私、お腹減りすぎて、腹の中で暴走族が走り回ってるヨ。このままじゃ私まで暴走しちゃうアル。銀ちゃんのこと轢き殺しそう。」
「それお前の腹がウルセー音でギャインギャイン鳴ってるだけだろォ!!あと、そんな物騒なこと言うんじゃありません!!」
「ていうか、そろそろ戻りましょうよ。名前さん一人で寂しそうにしてますよ。」
「ホントだ。さっき定春見てはしゃいでた奴とは別人みてェになってら。はは。」
「はは。じゃねェよ。銀さんが戻らないなら、僕たちだけでも戻りますからね。行こう、神楽ちゃん。」「おめーに言われなくても戻るつもりだったアル。指図すんじゃねーヨ。」「辛辣ゥ!?」「あ!待てよオメーら!」
「すみません、名前さん。お待たせしました。いただきましょう。」
「え、ええ。もう話は終わったんですか?」
「終わったアル。しょーもない時間だったネ。」
「あはは、そうなんですね。」
「あー、その、待たせて悪かったな。」
「いえ、大丈夫ですよ。皆さん、朝から依頼で大変だったでしょう。いっぱい食べて午後からも頑張りましょうね!」両腕にグッと力こぶをつくって銀時に見せる。
「ふは、何だよそれ。」「え!?力こぶですよ!江戸ではやらないんですか?」「そんなことねーけど、名前がやるとおもしれーな。」「坂田さんひどいです!!」
「では、気を取り直して、」
「「「「いただきまーす!!」」」」
パクッ!うんまァァァい!!
「名前!!最高に美味しいアル!!」モガァァ!
「豆大福も美味しいですけど、おかずも絶品ですね!」モシャァァ!
「筑前煮もうめェェ…!」モガガガ!
「お口に合ったみたいで良かったです。頑張った甲斐がありました。」
「銀ちゃん!モガァ!ヤバいこと発見したアル!おかずと豆大福交互にいったら無限ネ!!モガァ!」
「何ィ!?神楽上等兵それは真かァ!?モガガ!真だァ!!モガガ!」
美味しいと分かってしまえば、そこからはもう三人の独壇場で、ほとんど名前の口に入ることはなく、そこにあった色とりどりのおかずたちは一瞬で三人の腹に収まってしまった。
「「「「ごちそうさまでした!」」」」
ー「あー、美味かったー。腹いっぱいで動けねぇ。」
ー「私もアル。」
ー「僕もです。」
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